09足の問題について

2018年8月27日

はい。ここしあ整体院の杉山です。今日は足の問題についてお話をしたいと思います。

まずここに足の模型があります。これは左足です。よく足の問題でいらっしゃる方で「外反母趾」とか「偏平足」、あとは「浮指」だとか「内反小趾」。いろいろな足にまつわる問題というのがあります。だいたい同じようなことで起こっているのですが、そもそも足とは何なのかというところを解説したいと思います。

これは左足なのですが、よく皆さんご存知なのが「足のアーチが大事だよね」とか、あとは縦アーチといいますけれども「横アーチもあったほうがいいよね」とか「外側のアーチもあったほうがいいよね」と、皆さんテレビなどで足アーチが大事だというのはご存知かなと思います。

では、なんでアーチが無くなってしまうのかという話をします。足はすごいたくさん骨があるわけですが、これがたくさんある理由があります。足の骨は体の体重を支えて地面の反発を利用して歩いたりとか走ったりするわけですが、足の骨がたくさんあることでこれがフレキシブルに動けるという構造をしています。なので、足は着地したときにこのアーチがあることで、足がばらけます。ばらけて衝撃を吸収できます。またこれがもとに戻る。この繰り返しができる足がとても良い状態です。ただ先ほど挙げたような足の問題が起こっている人は常にこれがばらけている状態のためいろいろな問題が起こってきます。

ばらけている状態というのはアーチが無い状態ですからいわゆる偏平足です。偏平足の人は大概つま先が浮くので、浮指になります。これがばらけていますから、外反母趾になったり内反小趾になったりという、全部複合して起こってくる問題だと思っていただければと思います。

ではなんでそれが起こるのか。生まれたばかりというか最初からそういう人はいないと思いますが、足をどういうふうに普段使っているかというのにこれが影響されてきます。そこでどういう使い方というので「オーバープロネーション」というお話をしたいと思います。
オーバープロネーションとは、日本語で言うと「過剰回内」と言いいます。回内というとちょっと難しい言葉になってしまうかもしれませんが、ようはかかとが倒れてしまう状態のことです。これは回内がいけないのかというわけではなくて、先ほどお話をしたように衝撃を吸収する際に回内は必ず誰しも起こります。これがまたもとに戻って歩くということをしています。これが常にこういう状態で足を使っていると、着いたときにアーチが無くて、蹴るときもアーチが無くてという状態ですので衝撃が吸収できません。ようはつぶれたボールがドンと落っこちるようなものです。それが足をこういうふうに使って土踏まずが落っこちている状態を常にキープしたまま生活をしている人はいろいろな足の問題が起こってきます。

それをどうやって治すかですが、よくあるのがアーチが無いからアーチがあるようなインソールを使いましょうということをするのですけれども、それが果たしていいのかどうか。アーチというのも先ほど言ったようにつぶれて復元することに意味がありますから、アーチを最初から作ったまま置いておくと、つぶれることができませんので、それはそれで辛い状態になります。なので足のアーチを固定してしまう方法は足が壊れている人に対してあまりよくないかなと思います。

あとは、外反母趾とかでこういうふうに親指が外側を向いてしまっているから内側に向けようという器具を使ったり、はさんだりということがあるかと思いますが、確かに先っぽの形だけ見るとこうしたいのですが、足がこうやってばらけてこういう広がっている状態に対して、さらに広げる行為になりますので、余計に体が壊れてきます。なのでやることはこうではなくてここがばらけている状態を正常な固まる状態に戻せる機能を取り戻していかなければいけないと思っています。そのためにすでに固まってしまったところを緩めたりだとか、あとはそれが動けるような筋肉をつけていったりとか、その状態で動ける、歩ける状態を覚えてもらうということをこちらで指導しています。